住民票の旧姓併記(旧氏併記)の注意点
住民票に旧姓が付記できるようになりましたね!
これで、会社で旧姓を使っている場合や旧姓の銀行口座を持っている場合の本人証明がやりやすくなるそうです。将来的には旧姓で銀行口座が開設できたり、保険証を作れたりというのも可能になるとのこと。
これに伴い、旧姓のハンコでの印鑑登録も可能となるようです。
(あと、旧姓付記された住民票をもっていけば運転免許証にも旧姓付記ができるようになるという報道がありましたが、現状どうなっているかは警視庁のサイトには記載がなくまだ確認できていません。気になる方は直接警察にお問い合わせいただくといいかと・・)
いろいろ意見はあると思いますが、少しずつではありますが、旧姓で生活したい方の希望が実現しつつあるようで、私は良いことだと思いました。
この制度を活用したい人が有効に活用できるよう、注意点をまとめてみます!
1)住民票に旧姓を付記したら、印鑑証明書もマイナンバーカードも電子証明書も全部変わる
→そのため、手続きには以下のものが必要です。
・戸籍謄本(旧姓が書かれたもの~現在に至るまでのすべて)
・マイナンバーカードまたは電子証明書入りの区民カード(発行している場合のみ)
・電子証明書の暗証番号・パスワード
あと、現行の電子証明書は失効し、新しいものに更新しないといけません。
なので、確定申告を電子申告でやる場合などは注意が必要です。
2)電子証明書の変更は、市役所(区役所)でしかできない場合がある
→電子証明書以外の部分は市民(区民)事務所でもできるのですが、電子証明書の部分は本庁しかダメ、という市区町村があります。
その場合は、電子証明書を持っている方は市民事務所に行くと二度手間になりますので、市民事務所で手続きする場合は事前に確認されることをお勧めします。
3)住民票に旧姓を付記したら、それ以降発行する住民票はすべて旧姓付記のものになる
→現状、本籍地やマイナンバーのように記載を省略することはできないそうです。
必要のある時以外は旧姓を出したくない、という場合はちょっと考えたほうがいいかもしれません。
なお、付記が必要なくなった場合は旧姓の削除は可能です。
4)市区町村によっては、印鑑証明書のコンビニ交付がしばらくできない場合がある
→これは市区町村のシステムによりますので、お住いの市区町村にそれぞれ確認していただく必要があります。
たとえば佐賀県の神崎市は令和2年3月31日まではできないとHPに明記されています。(窓口交付は可能)
これはおそらく、旧姓併記の場合は印鑑証明書の形式が変更になることによるものですが、
気になって私も自分の住んでる市区町村に問い合わせてみましたら、そこはコンビニ交付も問題なくできる、とのことでした。
なので、印鑑証明書が近々必要になる場合は、手続き前にお住まいの市区町村のホームページを確認し、よくわからなければ問い合わせていただくことをお勧めします!
以上です。
私は婚姻時に自分の意志で今の姓を選んだので旧姓には特に思い入れはなく、また姓が変わってから税理士になったため、今後もたぶん旧姓を使う機会はないのですが、
手続きを失念している旧姓名義の資産がどこかに存在するかもしれないので、万一私が急死したときに遺族が手続きに困らないよう併記しといたほうがいいかな・・と思っているので、今度市役所に行く用事があったらついでにやってみようと思います。