FASS検定の対策本ではTACの問題集が最高だけど改訂されてないから勝手に税務だけ法改正部分を指摘してみた

 

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この記事の続きです。

 

FASSでAをとるにあたってはTACの問題集をやることは大事だと思ったのですが、ただTACの問題集は最終改訂が2014年で古くて、その後の改正点が反映されていないのがネックです。

これ↓

FASS スピード問題集 第2版

FASS スピード問題集 第2版

  • 作者:TAC FASS研究会
  • 出版社/メーカー: TAC出版
  • 発売日: 2014/06/17
  • メディア: 単行本
 

 

でも、やっぱりAを絶対取らないといけないような人はTACの問題集はやったほうが良いです。公式だけだとAまで行くのは難しいと思う。

 

というわけで、勝手ながら税務の部分だけ改正点を指摘してみました。

著作権に配慮し、問題文や解答の引用は一切せず、ページ数と概要のみの表記となることを先にお断りしておきます。

 

1)税効果計算業務の問題5(P.73)繰越欠損金の繰越年数

問題文では、「翌期以降9年」とあるが、改正により現在は「平成30年4月1日以降開始事業年度分は10年」となっている。

 

2)税効果計算業務の問題7(P.74)繰延税金資産・負債のBS上の表示について

 問題文では、流動・固定の分類をするとあるが、改正により現在はすべて固定(繰延税金資産は投資その他の資産、繰延税金負債は固定負債)となっている。

 

3)税務調査対応の問題4(P.85)

 不服申し立ての可能な期間についての問題だが、現在は改正により大きく変わっている。

現在は、「異議申し立て」というのはなく、以下の3つの方法がある。

・再調査請求→処分の通知を受けた日の翌日から3か月以内(これを飛ばして審査請求に行ってもよい)

・審査請求→再調査請求の決定があった日の翌日から1か月以内、もしくは再調査請求をしない場合は、処分の通知を受けた日の翌日から3か月以内

・裁判所に訴訟の提起→審査請求の裁決があったことを知った日の翌日から6か月以内

 

4)消費税申告実務の問題8の解答(P.92)

 簡易課税の事業とみなし仕入れ率の関係には改正があった。(問題文の範囲では変更なし)

現在の区分は以下の通り。

第一種事業:90%(卸売業)

第二種事業:80%(小売業)

第三種事業:70%(農業、林業、漁業、鉱業、建設業、製造業、ガス・電気業など)

第四種事業:60%(飲食業など、上下のいずれにも当てはまらない場合)

第五種事業:50%(運輸通信業、金融・保険業、サービス業(飲食以外)

第六種事業:40%(不動産業)

 

5)消費税申告実務の問題10の解答(P.92)

 消費税は申告期限の延長は認められていないという記載になっているが、2020年度税制改正により認められるようになる予定(2021年3月31日以後に終了する事業年度)。

問題文には変更なし。

 

 以上です。

 

私が一回やって気づいた部分のみ書いたので他にもあるかもしれませんが、その場合はご容赦ください!

 

TAC様におかれましては貴社の出版物のすばらしさを今一度自覚していただき、できれば第3版を発行していただきたいと切に願いますが・・・マイナーな試験だしないかなあ・・・