入社・退職後は古い健康保険証は使ったらダメですよ!!の話
もうすぐ3月も終わりますねー
出会いと別れの季節。
4月から新生活の方も多いと思います。
学校を卒業して、4月から会社に入る人。
しばらく家庭に入っていたけれど、4月からフルタイムの仕事を再開する人。
3月で会社を辞めて、4月から自由だ!って人。
などなど。。
皆さんにとって新生活がよりよいものになりますように。
ただし、一点気をつけていただきたいことがあります。
就職したり、退職したりすると原則として入社日・退職日をもって健康保険証が変わります。
変わった後のは古い保険証は使えません。
原則としてもらったところに返すことになりますが、もし手元にあったとしても、
古い保険証を使ったら色々めんどくさいことになるのでやめましょう!
<具体的に考えられるケース>
(ケース1)
Aさんは大学生で親の扶養家族として保険証を発行されています。
4/1からB社で正社員として入社することになっています。
4/3に病院にいきたいけど、まだ会社から保険証はもらえないだろうから、今手元にある保険証を使って病院に行こうと思っています。
(ケース2)
CさんはD社の正社員ですが、4/5付で退職します。次は決まっていません。
会社からは、退職日に保険証を返せって言われているが、4/6に病院にいきたいからそのあとに返そうと思っています。
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どちらもダメです!
(ケース1)の場合は、4/1付でB社で健康保険に加入するので、病院にいく4/3はB社から渡された保険証しか使えません。
(ケース2)の場合は、D社から渡された保険証の期限は4/5までなので4/6は使えません。4/6からは国民健康保険(又はD社で入っていた保険の任意継続)の保険証を使う必要があります。
とくにケース2は、会社の総務担当者が退職される方から相談されたとき、うっかりして「OKですよ」なんて言っちゃうこともあるようなので十分気をつけてください。
<間違えて使ってしまったらどんな不利益があるのか?>
病院では基本的には保険証が間違っているかどうかは判断できません。
病院が医療費を保険証の発行者に請求した後の審査で、保険証の発行者が「こんなやつもういねーよ」と気づきます。
でも病院に罪は無いので保険証の発行者は病院にお金を払い、そのお金を間違って使った人に請求してきます。
上記の(ケース2)を使って具体的な話をします。
D社が加入しているのは協会けんぽで、Cさんは退職後国民健康保険に加入するとしましょう。
・Cさんが退職後保険証をD社に返さず、4/6に協会けんぽの保険証を使って病院にいく
↓
・病院は何も知らないので、そのまま受け付ける。医療費の総額が1万円だとすると、
Cさんは窓口で3割の3,000円を払う。
↓
・病院は、締め日後協会けんぽに残りの7割、7,000円を請求する手続きをする
↓
・協会けんぽで審査し、4/6はCさんはもう脱退していることが発覚する
↓
・協会けんぽは病院に7,000円を払う。
↓
・協会けんぽはCさんのもとには7,000円の請求書を出す
↓
・Cさん痛い出費・・・・・
となります。。。
請求が来る前に気づいたら、受診した病院に新しい保険証を持って行って
相談してみたら病院が何とかしてくれるかもしれません・・・
(知らんと言われる可能性もあるけど。。。)
もちろん、7,000円は払った後、退職後の保険(この場合だと国民健康保険)に、領収書や診療明細書等をそえて「療養費支給申請書」というものを提出に行けば国民健康保険が返してくれます。
ただし、領収書など必要書類を失くしていたらアウトですし、診療明細書をお医者さんに出してもらわないといけないかもしれないし何より面倒くさいので、
できるだけ間違えて使わないように気をつけましょう!
<おまけ>
基本的に、保険証は入社日から2週間~3週間しないと手元に来ないケースが多いです。(健保組合だったら早いところもあるから一概には言えませんが)
入社日後すぐに病院に行かないといけない人は、総務の人に相談してみたら、
保険証が来る前に仮の保険証として使える「健康保険被保険者資格証明書」と言うものを発行する手続きをしてくれるかもしれませんので一度相談してみるといいと思います。
入社早々あつかましいと思われたくない人や、忙しいから無理といわれてしまった人は病院に事前に相談して、指示に従うと良いと思います。
融通を利かせてくれるところもあるようですので・・