ベーシックインカムを軽率に扱うのはやめてくれ
昨日報道された某党の公約・・・
・消費税増税凍結
・ベーシックインカム導入
「検討」じゃなくて「導入」????いきなり???????
・・・・・あきれました・・・・・
そして、ベーシックインカムを子ども手当や高速無償化のような客寄せ使い捨てワードに使っているのにめちゃくちゃ腹立った!!!!!!!!!
いつだったか「ベーシックインカム(基礎控除)」と選挙公報に書いてた候補者がいて苦笑した記憶がありますが(基礎控除は現在の制度では所得控除なので一番ベーシックインカムを必要としている低所得者の人にはほとんど意味ない)、彼は泡沫だったからまだ許せたけど口だけとはいえ政権目指している党がこんなこと言うか・・・・
ベーシックインカムとは、簡単に言えば国民全員に「生活できる最低限」とされる一定のお金を定額支給する制度のことです。
将来的には現在の超人手不足から一転、これから人の仕事はAIにとってかわられるかもしれない?という話がまことしやかにささやかれる昨今、「働き方」というものを根本的に考え直すためには導入を検討するのも必要である制度だと思います。
ただし導入するためには、
・生活保護や失業手当、年金など他の社会保障制度との調整をどうするか
・支給対象の「国民」をどう区分するか(住んでいれば全員なのか、国籍で見るのか)
・そもそも財源どうするか
・お金を配られることによる勤労意欲の低下にどう対応するのか
などなど、検討すべきことが非常に多く、
海外の例を見ても、国レベルで本格的に導入しているところはなく、
(ブラジルは法制化はしたものの全然進んでいないらしい)
フィンランドが試験的に導入しはじめているのと、
あと(厳密にはベーシックインカムではないらしいが)アラスカ州が給付金を支給していたり(財源はオイルマネー)、そのほかにも国レベルではなく地域レベルで試験的に少しずつやりはじめているところ、という程度だそうです。
そしてこれは直接的に関係あるかどうかわかりませんが、
フィンランドの付加価値税(消費税のようなもの)は基本24%、軽減税率適用しても10%とかだそうで・・・
ブラジルは税金が色々あって複雑怪奇のようですが、その中でも消費税に近い商品流通サービス税は州によるけどだいたい17~19%だそうです。
https://brasiltips.com/brasil-tax/
・・・これを考えただけでも「消費税増税凍結」「ベーシックインカム導入」って本当に大丈夫?って思ってしまいます・・・・
何度も言いますが、ベーシックインカムを検討するのは大切なことです。
だからこそ、できもしないのに簡単に導入を公約にして使い捨てにするべきではない。
今ここで某党に政権取らせて導入やってみて、日本の財政めちゃくちゃになりましたやっぱりやめますってなったら子ども手当とかと同じで二度と浮上してこなくなる、それは想像以上に大きな損失だと思います。
ネットの反響を見た時に昔と違って「こんな実現不可能な公約、馬鹿にしているのか」という反応も多かったのを見て少しホッとしましたが、
見せかけの希望の裏には大きな失望が隠れている、ということを
きちんと考えたいと思います。
反省を込めて。